建築士による工事監理とは何か。

建築士住宅設計

2026/09/08

AC8


 家を建てる、店舗を作る、ビルを設計する──建築の現場ではさまざまなプロフェッショナルが関わりますが、その中でも特に重要な役割を担うのが建築士です。多くの方が「建築士=設計者」と考えがちですが、実は設計図を描くだけでなく、工事が設計通りに進んでいるかを確認・指導する「工事監理」という非常に重要な業務も行っています。この工事監理は、現場監督による「施工管理」とは異なる役割と立場から現場を監視し、施主の利益を守るものです。最近では、独立した建築士に監理を依頼したいと考える施主も増えており、建築士 マッチングサービスを利用して自分に合った建築士を探す動きも活発になっています。本記事では、建築士の工事監理の役割と現場監督の施工管理の違い、さらに信頼できる建築士と出会う方法について詳しく解説します。




建築士の仕事には設計業務だけではなく工事監理業務があります。これはどういう業務でしょうか。


  現場には現場監督がいて施工管理をしています。建築士による工事監理は現場監督の施工管理とどう違うのでしょうか。

現場監督の施工管理には出来形管理、品質管理、工程管理、安全管理、労務管理、原価管理等々と多岐に亘ります。これは工事を請け負った会社として現場を設計通りに且つ請け負った金額内で安全に工程内に安全に完了させることを目的としております。  


 これに対して建築士は自ら設計した建築物がその設計通りに建築されているかを監理しなければなりません。

建築士法第2条第8項に以下の規定があります。

建築士法第2条 8 この法律で「工事監理」とは、その者の責任において、工事を設計図書と照合し、それが設計図書のとおりに実施されているかいないかを確認することをいう。


又、以下の規定があります。

建築士法第18条3項「設計及び工事監理」 建築士は、工事監理を行う場合において、工事が設計図書とおりに実施されていないと認めるときは、 直ちに、工事施工者に対して、その旨を指摘し、当該工事を設計図書のとおりに実施するように求め、 当該工事施工者がこれに従わないときは、その旨を建築主に報告しなければならない。


 以上の通り、建築士の工事監理は設計図書の通りに工事が実施されているかを確認する事に特化しております。上述の通りに工事業者の現場監督が行う施工管理は工事の全てを包括して管理する為に非常に多岐に亘る管理業務がありますが、それが為に全てを完璧にこなすことは大変な事です。


 建築士の工事監理は工事が設計図書通りに進められる事を担保する機能を果たしますし、現場監督がともすれば工事請負業者の立場で業務をこなす事に対して、建築士は施主の代理人として施主の立場に立って目を光らせる役割を果たすと言えます。


 ハウスメーカーや工務店にも社員の建築士がいますが、そうした請負業者に身を置く建築士に対して、工事業者とは一線を画す独立した建築士の方がより厳正な目で現場を見る事ができるであろうことは容易に想像できるものです。


 住宅設計に際して建築士と設計工事監理業務委託契約を締結するという事は施主にとって心強い味方を得られる事でもあります。

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